御託はいいから兎にも角にも全員みてほしい!
コンセプト、画、ストーリー、登場人物達の使い所、どこをとっても完璧としか言い様がない。
こうしたタイムパラドックスや夢をテーマにしたアニメーションは現在多くあれど、それらと比べても遜色ないまとまりのある構成と作り込みである。Sonny Boyやインセプションなどが近しい作品として挙げられるだろうか。
壮大な世界観にも関わらず、理論や構成は申し分無く、オーディエンスに疑問点を持たせず、複雑な考察をせずともすんなりと納得できるものとなっている。
アニメにおける あたるくん→ラムちゃん の感情描写が丁寧に深堀りされている点もポイントが高い。
泊まり込みの学園祭準備、浦島太郎的概念、針の無い時計、面堂の隠しハリアー、水に沈む町、漂流リゾート、終わらない夏、誰もが胸の内に秘めているロマンをこれでもかというほど詰め込んである。
おそらく当時のアニメーションでは珍しい(?)トリックアートの作用を用いた演出も素晴らしく、ブレーカーを上げて異変の起こる校舎に光が点っていくシーンや水溜まりの使い方は特に印象的だ。
顔の無いチンドン屋や鳴り続ける公衆電話の場面は、登場人物達のコメディ要素と上手く釣り合いをとる形で作品に不気味でホラーじみた雰囲気を巧みに差し込んでくる。
テンちゃん可愛すぎる〜>”<՞ ՞♡