環境が自分に近過ぎて、あまりにも重く、切ない。
世界的に大ヒットしているNetflixのミニドラマシリーズ。Adolescence = 思春期 のローティーン社会でおこる人間関係は、大人の想像を遥かに超越するほど暴力的で排他的である。SNSの絵文字に潜む意味や、セクシャルなコミュニケーション、ナイフ文化など、現在のイギリスの社会問題を背景に、殺人を犯す13歳の少年と、その親の心理を描く。
全4話構成で、各回ワンカットで撮影された登場人物と同じ高さの映像が、心情を鋭く伝える。
主役の家族は50歳になる父母と17歳の長女、そして問題の13歳の長男の4人構成。我が家とかなり近い。物語ではネットに埋没する息子が何を見て、どんなコミュニケーションをしていたのか、もっと気にするべきであったと両親が後悔するが、関与するのは言うほど簡単ではない。実際うちの下の子の友だち関係もきっと想像よりも先鋭化しているはずで、関与をしていかないと危険であるとは思っても、煙たがられて腰を引いてしまう。だから、この父親の苦悩、後悔、ストレス、爆発のすべてが痛いほど理解できるし、自分に何ができるのかという答えの出ない思案のスパイラルに陥ってしまう。
舞台のイギリスでは、優れた道徳教材として、学校で観られるようにされたらしい。日本でも観られて欲しいと思う。